めぐれるがジャンルレスに独断と偏見でチョイスした、魅力的な人たちにお話を伺い紹介していくコーナー「誰そ彼は」。
本日は東京を拠点に活動する、ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドのウォッシュボード(洗濯板)担当、水野 晋太郎にお話を伺いました。
普通バンドっていうと、ギターにベースにドラム。
だけどこのバンドは洗濯板にたらい(ウォッシュタブベース)、バイオリンに、バンジョー、アコーディオンなどあまり馴染みのない楽器だらけです(ギターもいるけど)。
どんな音楽か想像がつかないと思いますので、まずユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドの音楽を聴いてからはじめましょう。
ディズニーランドのアトラクション、カントリーベアシアターみたいな音楽です。
アメリカのカントリーでウエスタンな、ご機嫌で古き良き暖かい音楽と思って読んでください。
<yuglet.net Yuglet Waterloo Jug Band (ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンド)ホームページ>
ソフトロックのバンドにバンジョーが入ってジャグバンドになった
—まずはユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドがどうやってできたのか教えていただいても良いですか?
水野 晋太郎:元々2000年初頭に「ウチヤマユミエとスージーギター」っていうエレキのバンドがあって、それが解散したりまた始めたりしていく内に「ユウグレ・ウォータルー」っていうソフトロックのバンドになった。
そこにバンジョーの田村が入って、ジャグバンドがやりたいって言うもんで、ソフトロックからジャグバンドに変化して。
なのでバンド名のお尻にジャグバンドをつけて「ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンド」になりました。
—ジャグバンドをやろうと集まったのではなく、紆余曲折を経てジャグバンドになっていったんですね。
水野 晋太郎:そうですね。
僕は今38歳なんですけど、ほとんどのメンバーと20代の頃から友人で、みんなバンド経験者で、みんなロックバンドをやってた。
沢山のバンドがぐちゃーってなって、それでも音楽を続けたい人たちが集まったのがこのバンドです。
なので、ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドは、非常に居心地の良い気心の知れた仲間たちとジャグという音楽を楽しむ感じですね。
またジャグというジャンルですが、カントリー、ブルース、ジャズのようなテイストを内包してますので結構バリエーション豊かにやれるのも魅力の一つだと思います。
7人いるメンバーの内、5人がボーカル経験者
—水野さんは初期メンバーではないそうですが、いつ頃加入されたんでしょうか?
水野 晋太郎:4年くらい前かな?
元々「ユウグレ・ウォータルー」のドラムの人がそのまま「ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンド」でウォッシュボードをやっていたんだけど辞めることになって、メンバーと飲んでる時に勢いで志願して加入しました。
それほど詳しくはないけど、ジャグという音楽ジャンルは好きで、学生時代から横浜で開催されるジャグフェスに行ったりはしていたので。
—水野さんは今までずっとギターボーカルをされていたんですよね?
水野 晋太郎:はい。
今もロッキングノールスというバンドでギターボーカルをしています。
—ウォッシュボードやドラムの経験はこのバンドに加入するまでにあったのでしょうか?
水野 晋太郎:ドラムは遊び程度、ウォッシュボードは全く初めてですね。
まずウォッシュボードを買ってきて色を塗ったり穴を開けたりして楽器を作るところからはじめました。
—珍しい楽器が多いですが、他のメンバーは元々はどんな楽器を担当していたのかご存知ですか?
水野 晋太郎:フィドルの河西はドラム、マンドリンの長澤はギター、バンジョーの田村はギターボーカル、ウォッシュタブベースの柴田はベースボーカル、アコーディオンのみさとさんはボーカル……
—やたらボーカル経験者が多いですね。
水野 晋太郎:ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドは産休中のメンバーを含めて7人いるメンバーの内、5人がボーカリストですね。
—だからコーラスワークが見事なんですねえ。
家庭を第一に、嫁の機嫌を伺いながら、バンドを継続させるっていうのがモットー
—ライブのMCでお子さんの話が出てきたりしますが、バンドメンバーは既婚者の方が多いんでしょうか?
水野 晋太郎:正メンバーは全員が既婚者で、ほとんどのメンバーに子供がいます。
なので、家庭を第一に、嫁の機嫌を伺いながら、バンドを継続させるっていうのがモットーで。
—笑
水野 晋太郎:でも、元々はバンド活動をガツガツやってきたメンバーばかりなので、家庭と仕事がある中でも、できる限りの活動はしています。
遠征に行ったりもするし。
この遠征をゆくゆくは家族旅行にするのが目標です。
—ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドは、家庭と音楽が共存してるんですね。
水野 晋太郎:聴いてくれるお客さんも変化してきていて。
20代のころの僕たちは、ライブハウスでやるのが音楽だと思っていたんだけど、その固定概念は見事に崩れ去って。
地域のイベントだったり、ちっちゃいバーで歌ったり、会社の金婚式で歌ったり、他にもどこでできるのか可能性を試していきたい。
いろんな人たちの前でライブをすることを楽しんでいます。
—ジャグっていう音楽は、いろんな場所でそこにいる人を楽しませることができる音楽なのかもしれないですね。
どうやったら死ぬまで音楽を続けることができるかばっかり考えてます
—家庭と仕事がある中で、音楽を続けていくということは難しくないですか?
水野 晋太郎:どうやったら死ぬまで音楽を続けることができるかばっかり考えてます。
20代の頃は全てを削ってバンドをやっていて。
バンドありきの生活が、めぐりめぐって家庭を持つことができて。
以前みたいにバンドだけのために生活をすることはできなくなったけど。
それでも、音楽を続けたいとずっと思っています。
今の仕事も、仕事をしながら音楽を続けるにはどうしたらいいか考えて選んだし。
ジャグバンドをはじめたのも、年をとっても続けられる音楽だって思ったのもあったから。
—音楽活動を続けていく中で、目標などあれば教えてください。
水野 晋太郎:やっぱり、まずはずっと音楽を続けていきたいっていうのがあります。
あと、元々曲を書いていたので、このバンドでも曲を書きたいです。
全く録音とかもできてないので、ゆくゆくはレコーディングして、形にしたいっていうのも目標です。
あと、もうひとつのバンドロッキングノールスも継続していきたいです。
ライブ予定
2017年10月28日(土)
高円寺フェス
1st stage/14:00~(南口広場【南4】)
2nd stage/15:15~(エトアール【南1】)
※2ステージです
※ステージ詳細は http://koenjifes.jp/map/ にて
2017年11月11日(土)
新橋・ARATETSU UNDERGROUND LOUNGE(アラテツ)
『Live in ARATETSU』
時間:18:30 start/19:00 open
料金:1,500円+DRINK
出演:鍵屋一座 & Yuglet Waterloo Jug Band(ツーマン)
ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドプロフィール
東京のいたるところでライブを行っている7人組ジャグバンド。
各地の音楽フェスをはじめ、保育園・企業忘年会・パーティー・公園など言われるがままに何処でも演奏し、
2016年にはフジテレビ日9ドラマにてジャグバンド役として出演・音楽を担当する。
マージービート被れの若造達が、ひょんな事からカントリー、フォークにスキッフル。
オールドタイムに憧れ、いつしか始まった見よう見まねのジャグバンド。
チープで愉快に馬鹿馬鹿しくも、たまに切なく聞かせます。
<yuglet.net Yuglet Waterloo Jug Band (ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンド)ホームページ>
水野晋太郎プロフィール
1979年生まれの38歳。
岡山県出身。
1歳の娘の父。
ユウグレ・ウォータルー・ジャグバンドのウォッシュボード担当。
ロッキングノールスのギターボーカル。
大学で横浜に出てきてバンド「ザ・ワイワイズ」をはじめ、紆余曲折を経て今に至る。