作詞家、売野雅勇(うりの まさお)の代表曲、人気曲、大ヒット曲、オススメ曲ソングリストベスト10

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私は作詞家、売野雅勇(うりの まさお)さんのファンでして。

80年代の日本のキラキラしていて上り調子だった時代を、キラキラとした言葉で歌詞にした、人気作詞家です。

英語と日本語の組み合わせ方や、映画のような物語性の高い歌詞と、売野さんの魅力だと思います。

もうね、好きすぎて売野さんの作詞って知らなくても、言葉の並べ方や、海やプールなどの水辺に吸い寄せられがちなあたりで「あ!売野雅勇の作詞だな」って当てられるくらい好き。

そんな私が選ぶ、これぞ売野雅勇っていう代表曲、大ヒット曲、オススメ曲を総合して選抜した10曲です。

アーティストの代表曲になっているような作品も多いので、作詞家を意識していないだけで、タイトルを見てみたら実はあなたも売野ファンだったりするかも。


稲垣潤一

夏のクラクション

1983年発売のシングル。

作曲は筒美京平。

甘口のバラード、ビーチボーイズ調のコーラスと打ち込みドラムの軽やかな音の上に、稲垣潤一の鼻にかかって澄んだ声が気持ちの良い名曲です。

夏の終わりに車で海までドライブして、振られた彼女を思い出してるソングですが、とにかくロマンティックでひたりまくれます。

振られた時はこの曲をお供に海を見たら、自分が恋愛映画の主人公になったような気持ちになれること間違いなし。


荻野目洋子

六本木純情派

1986年のシングル。

ベストテン、トップテン共に2位を獲得しています。

作曲は吉実明宏(知らないので調べたら浅香唯、石井明美等手がけていましたがこの曲以外知らない曲ばかり)。

今改めてみると荻野目洋子の日本人体型と、ティーンエイジャーとは思えない歌とダンス(プロ意識の高さ)がすごいですねえ。

もう歌い出しから

「You’ve broaken my heart 雨の高速でクルマを飛び出したのParking Area」

「あなたは私を傷つけたので、雨の日の高速道路のパーキングエリアで、私は車から飛び出しました」という設定もドラマチックだけど、作詞家のスキルを駆使してワードを並べ、超ドラマチックな歌い出しを作り上げていて最高。

総括すると、彼氏と喧嘩して車から飛び出して六本木の街をふらついてナンパされるという内容です。

彼氏と喧嘩した時はこの曲をお供に街をふらついたら、自分が恋愛映画の主人公になったような気持ちになれること間違いなし。


ラッツ&スター

め組のひと

1983年のシングルで、売野さんは別名の麻生麗二名義で参加しています。

作曲は井上大輔。

シャネルズからラッツ&スターに改名して最初のシングルで、オリコン1位を獲得したラッツの代表曲。

資生堂の夏のキャンペーンソングとしてアイシャドウのCMに起用されていたので、「目」を押した歌詞になっています。

「アイヤイヤイ→eye(目)→めっ!(目)→め組(江戸時代の消防団、火消しの呼称)→恵み」いくつもの意味を含ませた言葉遊びが楽しい曲です。


矢沢永吉

SOMEBODY’S NIGHT

89年のシングルでオリコン最高2位。

作曲はもちろん矢沢永吉。

私は実はこの曲を聴いて矢沢ファンになったので、矢沢作品の中でこの曲が一番思い入れがあるし、一番好きです。

MVは当時流行したロバート・パーマーのプロモビデオを意識しまくっています。

テレビのドキュメンタリーで見たんですけど、永ちゃんがイギリスのウェンブリースタジアムで、エルビスのトリビュートライブに出演した時に、終演後にロバート・パーマーが花束を持ってきていたんですよね。

多分ロバート・パーマーはこの曲で永ちゃんの存在を知っていて、共演を楽しみにしていたんだと思います(元ネタと思われるPV)(あきらかにパクリオマージュのテレビ演出)。

盆休みに不倫相手と旅行に行ったという歌を、これでもかと言うほどドラマチックに美しい歌詞に仕立てた作品です。

不倫相手と温泉旅館に行った時に聴いたら、自分が恋愛映画の主人公になったような気持ちになれること間違いなし。


森口博子

水の星へ愛をこめて

1985年にリリースした森口博子のデビューシングル。

作曲はまさかのニール・セダカ(オールディーズの名士)。

『機動戦士Ζガンダム』のオープニングテーマ曲です。

この曲は歌詞が当て字だらけなのが最大の特徴です。

とりあえずピックアップしてみます。

「生命(いのち)」「時間(とき)」「宇宙(おおぞら)」「永遠い(とおい)」「花片(はなびら)」。

生命、時間は定番の当て読みだし、宇宙もまあわかるけど、永遠いとか、花片とかこじつけ感がすごいな…

この売野さんの「アニソンの歌詞にとりあえず当て字入れとけ」の系譜は、TWO-MIXに引き継がれていきます(参考文献)。


中西圭三

WOMAN

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1992年の作品で、中西圭三最大のヒット曲。

「カメリアダイヤモンド」のCMソングとしてテレビでガンガンに流れていたので、サビが頭にこびりついている人は多いのではないでしょうか?

作曲はもちろん中西圭三。

20年位前までアーティストは作曲はするけれど作詞は作詞家に依頼する人が結構多かったのです。

歌詞は女性に対して、信じた道を進めば良いと背中を押すようなポジティブ応援ソングですが、頑張れ、負けるな、立ち上がれ、のようなど根性節はなく、あくまで都会的なところが素敵。


郷ひろみ

2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜

1984年リリース。

オリコン最高7位とセールス的にはふるわなかった作品ですが、国鉄(JR)のキャンペーンソングになり、郷ひろみの代表曲として長く愛され続けています。

作曲は井上大輔。

「め組のひと」と同じコンビです。

歌詞は小説「二十四の瞳」にちなんで、当時の日本の人口1億2千万人(つまりは瞳はその倍)からきているので、数字に負けないくらいの力強いワードが目白押しです。

サビもさることながら、歌い出しの「見つめ合う視線のレイザー・ビームで」の、歌い出しのインパクトは最高だなと思います。

郷ひろみの目力の強さと相まって、歌詞が歌手の魅力をさらに引き出してるところとかすごいなぁ。


チェッカーズ

涙のリクエスト

1984年のシングルで作曲は芹澤廣明。

オリコン最高位2位ですが、ベストテンでは何周も連続して首位を獲得し、チェッカーズはこの曲を提(ひっさ)げて登場し、社会現象を巻き起こしました。

売野さんが手がけた最も有名なアーティストはチェッカーズです。

アメリカのフィフティーズ(オールディーズ)の世界観を東京に重ね合わせた歌詞世界と、アメリカの恋愛映画のような物語性が1曲に詰め込まれていて、キラキラの宝石箱のような曲をたくさん世に送り出しています。

「最後のコインに祈りを込めてMidnight D.J」という歌い出しから、フミヤ(当時郁弥)は、電話ボックスに10円入れて電リク(電話リクエスト)してる東京に出てきたばかりの若者と、アメリカのダイナーの外にある電話ボックスからDJに電話するテディボーイの2つの役を演じるんですよね。

最&高。


吉川晃司

ラ・ヴィアンローズ

こちらも1984年リリースの3枚目のシングルで作曲は大沢誉志幸。

大人のミディアムシティーポップに、リゾート感漂うラブソング。

プールサイドで恋人と過ごすまったりタイム最高という内容の歌詞です。

渡辺プロダクション(ナベプロ)が「10年に1度の逸材」と斜陽の事務所を立て直すべく社運をかけて売り出し、同年に「モニカ」でセンセーショナルにデビュー(デビューと同時に主演映画が公開されたりもした)したものの、ターゲットとしていたファンの年齢層を同時期に登場したチェッカーズがブームを起こしていてかっさらってしまっていため、ファンの年齢層を少しあげようとしたのではないかと思われますが、10代に歌わせるには大人っぽすぎた気がします。

どうなることかと思われた吉川晃司ですが、次のシングル「You Gotta Chance」でロックポップ路線に戻し、自身初のオリコン1位を獲得できて、今でも大活躍中です。


中森明菜

十戒(1984)

1984年のシングル。

スーパーギタリスト高中正義が作曲しています。

1⁄2の神話では「いいかげんにして」というラストワード、十戒では「いらいらするわ」というラストワードを出してきて、流してなんとなく聞いていた人が、ハッとさせられるような、耳を疑うような、おもしろい手法を取った歌詞だと思います。

当時ピンクやパステルカラーでフリフリのアイドル全盛の中で、黒い衣装を身にまとい刺激的な歌詞を歌う中森明菜は、顔が可愛いだけでなく、歌も上手く(音程正確率もだが表現力がすごい)不良少女的なプロモーションも上手かった。

改めてみると総合的にしっかりプロデュースされているのがよくわかりますね。


このリストを書いた人:清水はなこ

めぐれるの文章を書いている人。 京都生まれの京都育ち。 だが、旦那が転勤になり2017年の春より東京在住。 座右の銘は「三度の飯よりロッカバラードが好き」。 趣味はセルフリノベーション。

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