以前めぐれるがまだwebマガジンではなく、フリーペーパーだった頃に開催したイベント「京の若手映像作家達によるミュージックビデオよもやま話」というトークショーに参加していただいたこともある、studio tmsの三谷さん。
今まで他にもお仕事をされながら、ミュージシャンの映像制作や、PA(音響)のプロとして活動されていたのですが、この度フリーランス宣言をなさいまして、晴れて4月から「あの三谷」として、studio tms一本で活動開始です。
「あの三谷」さん、京都で面白いこといっぱいしている人なので、おめでとうの気持ちと、京都でこんな面白いことしてる人がいてるんやで〜というのを知らしめたいと思いまして、根掘り葉掘りさせていただきましたよ〜。
インタビューの最後にはご本人の作品も紹介しています。
「カッコよく撮られたい!」てのを意識してふんわり考えてます。
—三谷さんの自己紹介をお願いします。
あの三谷:studio tms。
タッチマン。
あの三谷。
京都市北区生まれ北区育ち北区在住、今年で34歳の2歳の息子を持つ人です。
結成17年目ぐらいのアンジェリカレイダースという同級生で組んでおり、現在Voが就職するまでライブをしないと宣言してあまり活動していないイケてるバンドでドラムをしてます。
今は無き新風館という商業施設でのほぼ全てのイベントの音響・照明・映像のテクニカルディレクターを10年ほど従事。
その他に各種イベントのPAや映像撮影・PV制作などしてます。
今までにライブサーキットを主催したり、保護猫活動イベントをしたり、MUSIC SHARE KYOTOというネット音楽番組の代表したり、色々してます。
—三谷さんがミュージックビデオ(MV)を撮りはじめられたのはいつ頃なのでしょうか?
何かきっかけがあったのでしょうか?
あの三谷:初めに撮影したMVが京都のMILKBARというええ曲を作る友達のバンドの「「5月14日、雨の日に。」という曲のMVでした。
※別の曲ですがうちで撮影した最近のMILKBARのMV
あの三谷:当時はまだデジタル一眼レフカメラも普及しておらず業務用ハンディカムにDOFアダプターというカメラのレンズを付けるものを自作して、ただただ部屋で料理が出てくるのを食べる男を1カットもので作りました。
友達の家で楽しく撮影したのを覚えてます。
YouTubeもまだ走りの頃だったのでアップしてなくて、幻の作品っすねー。
もったいねー。
—もったいねーですねー。
あの三谷:その次に、トミタショウゴの「Circle。」という曲を撮りまして、技術が未熟だったので編集で難儀し、出来たものも不安だったので色んな知り合いに見てもらい手厳しい意見をもらうなど、難産でした。
ただ、めちゃ悩み抜いたのでこの時初めて自分の作品という感覚ができました。
トミタショウゴ「Circle。」
—撮影や編集ってどのように勉強されたんでしょうか?
最初に購入された機材やソフトって何ですか?
あの三谷:基本独学で、アプリをいじりつつ試しながらネットで勉強してました。
最初に買ったのは大福iMacでソフトはFinalCutProです。
—本格的に映像製作を仕事にしようと思ったきっかけや作品はありますか?
あの三谷:MVを一人で作るのが非常に大変だったので、実はしばらく離れていました。
その後今のMV制作チームTMS filmのhotel chloeの奥野くんが、Lainy J Grooveの浜ちゃんと知り合いのバンドのMV撮影しようと思ってるという話を聞き、ほな俺も一緒にやるわーってな形でもう解散しちゃったんですがリツコの「第三走者」というMVを撮りました。
リツコ ” 第三走者”(Official Music Video)
あの三谷:撮影後楽しかったしもっと撮影していこうかーという話になり、定期的に撮影のお話をいただき今に至っています。
意識はそんなに変わってないですが、3人ともバンドマンなので「カッコよく撮られたい!」てのを意識してふんわり考えてます。
映像だったら平日編集も出来るし一石二鳥や!
—オファーはどのようにして来ることが多いのでしょうか?
あの三谷:仕事の依頼はTMS filmに関しては全員バンドマンなので横の繋がりが多いですねー。
京都を中心としたインディーズバンドのMVが多いっす。
MV撮影するバンドはどこも意識が高いのか楽曲がよくできている所が多いっすね。
個人の方は、もともとの仕事の繋がりから依頼がきます。
音響の仕事で知り合った人だったりするのが面白い所ですね。
企業のVPやライブ配信、イベントのPVなどが多いです。
—趣味から仕事に切り替わるときに、作品や気持ちに変化はありましたか?
あの三谷:写真は撮ってたんですが、映像は趣味じゃなくて最初から仕事でしたわ〜。
元々が音響の仕事がメインだったので、土日に仕事が固まっちゃうんですよね。
ほんで、「平日をどうにか埋めねば・・・!」となり、映像だったら平日編集も出来るし一石二鳥や!となり今に至ります。
—なるほど。
あの三谷:実は特に映像だけで食べていく!という訳ではなく、音響もするしたまに照明もやりますんで、なるべく面白い事に関わる手段として考えてます。
ただ、活動を露出するには映像や写真が効果的だと思ってるので、映像案件はどんどんやって行きたいですねー。
時間が空けば京都と音楽ってものが伝わる映像シリーズを作ろうと思っています。
—買い換えた機材、買い増しした道具やソフトなどはありますか?
あの三谷:編集PCはiMac5Kでメインの撮影カメラはPanasonic GH4を2台使っています。
あとはジンバル(手ブレしないための道具)やスライダー(スムーズに左右にカメラを動かす道具)は買いましたね。
編集ソフトはFinalCutProからadobeのPremiereに乗り換えて、After Effectsなどadobeでまとめてます。
—今まで何作品くらいを作ってこられましたか?
あの三谷:MV自体はチームと個人のも含めると60本ぐらいは撮影していると思います。
今あるもので何ができるかを考えるのが好きで、面白いアイデアはどんどん取り入れたい
—ご自分の作品の、魅力、個性はどんな部分だと思いますか?
あの三谷:その辺りはよく分かんないんすけど、こだわりがない所ですかねー。
音響のアプローチもそうなんですが、今あるもので何ができるかを考えるのが好きで、面白いアイデアはどんどん取り入れたいと思ってます。
—作品を撮る上でのモットーや信条、信念などがあれば教えてください。
あの三谷:作品中に一点だけこだわり抜く所を入れる。
集中力が一点ぐらいしかもたない故に。。。
—今年度のやりたいことや、目標や指針があれば教えてください。
あの三谷:今年仕事を独立しまして、studio tmsの「あの三谷」として活動していきます。
自分で経験した事じゃないと理解出来ないタチなので、僕自身もより作家性・タレント性を上げる活動をして、撮影される側の気持ちを理解した上で、MV納品終わりの展開も合わせてアーティストがよりよい活動できる提案できるようになりたいっすねー
あと直近の活動では和紗ちゃんというシンガーの事務所にも所属してまして、テクニカルディレクターとして、PA・動画撮影・写真撮影・CDジャケットデザインなど今時分が出来るすべての事をしてます。
そんな彼女のワンマンコンサートが7/13(Fri)にロームシアターであるので、僕に少しでも興味持ってくれた方はコンサート見に来てくれたら幸いです!
僕は当日舞台監督してますー!
~和紗 9th Anniversary Special Live~ “UNIVERSE”
[日程] 2018年7月13日(金)
[会場] 京都ロームシアター(ノースホール)
[時間] 開場 17:00 開演 18:00
[料金] 一般 ¥4,500/学生 ¥3,000/中学生以下(小学一年生以下は無料) ¥1,000(全席自由席,入場整理番号順)
[チケット]
和紗HP(オンラインショップ)http://kazusaonline.thebase.in
ロームシアター窓口 https://rohmtheatrekyoto.jp/tickets/guide/
official WEB : http://kazusa.in/
—三谷さんに映像のお仕事をオファーするにはどうしたらいいですか?
あの三谷:もう直接連絡しちゃってください!
お仕事待ってますー!
studio tms あの三谷
080-1454-9995
roomnumber360@gmail.com
<テレビ等で話題になったこの動画も三谷さんが製作に携わっています>
おまけ:あの三谷によるお気に入りMV5選
三谷さんに影響を受けた音楽や、お気に入りの映像作品を教えていただきました。
Syrup16g/明日を落としても
自分のメンタルが落ち込んでると体中にスッと入ってくるバロメーター
フレンズ/夜にダンス
めっちゃ画質荒いんすけど、曲の世界観が出ててすごく良い。
有神論/RADWIMPS
ギミックが凝ってて、他のRADWIMPSの作品も含めて好きっす!
MONOBRIGHT/雨にうたえば
プロジェクター映像と実車のシルエットの演出がキュンキュンくる!
ササノマリイ/共感覚おばけ
最近初めて知って、映像のアナログ感のミックスがすごくいい!
Kanye West/POWER
この時期のKanye WestのMVはだいたいカッコ良いす。