価値観の違いと節約マニア海峡

dropout
 

毎月3万円、8ヶ月間返済し、合計24万円支払っているにも関わらず89,894円しか返済していないという衝撃の事実が判明しました。

 

前回の続き

 

同居人となったバンドメンバー『もりし』は、ZEVEXというチームの冒険のためロシアへ旅立って行きました

 

 

長期で会社って休めるんだなぁ、ってしみじみ思いました。

僕以外は誰もいない一軒家。

大学の裏にあるにも関わらず周囲の音もひっそりと静かで、僕以外みんな消えてしまった様な、ちょっとホラーな気分になったのでした。

長いワンルーム生活から一軒家に越したせいで手持ち無沙汰でもありました。

そんな時は決まって、元気を貰いに引越しにより前よりさらに近くなった、いつもの活気あふれる『屯風』へ気を失うまで繰り出すことにしたのでした。

あっという間にひと月経過してしまいました。

caviar

彼は極寒のロシアで海峡を徒歩で往復したり、スノーモービル業者に法外すぎる値段をふっかけられた話や、チームのリーダーが凍傷になった話や、無茶苦茶な通訳の話など、とても日常ではありえないエピソードとキャビアをお土産に持って帰ってきました。

(キャビアは一瞬で僕が食べてしまいました。すみません。とても美味しかったです。)

帰国してからも彼は諸事情により帰国できなくなっているメンバーのために動いたりと、毎晩のように引越しの荷物と共に何かを運び込んだり、持ち出したり、実家に呼ばれて出ていったり、仕事から帰ってくるとじっと家にいることはなく毎日慌ただしく出入りを繰り返し、新居となった通称『イルカホテル』で就寝している様子がないようにも見えました。

お互いがお互いの生活ペースの様子を伺いながら、侵入してはいけない距離感を見出すために、自然と自分たちのテリトリーを測定している感じでした。

彼は上手く自分の状況を伝達する手段を用意していました。

小さなボードにドラえもんに似たおぞましいキャラクターを描き、そこに

 

・外出ちゅう

・就寝ちゅう

・ムフフ

 

などといったメッセージを自分の部屋の扉にぶら下げ出したのでした。

「なるほど、面白い。」と思いました。

communication

 

僕は人に自分の考えや状況を伝えるのが病的に苦手でした。(今でも)

それは、僕は相手の気持ちや考えを察することが(勝手に自分で出来ていると思い込んでいる)ある程度できると思っているフシがあるので、相手に対してもこちらの置かれている状況など、「言わなくてもわかるだろう」と少なからず考えてしまう傾向が強いの(です)でした。

その為、いちいち説明するのがとても面倒だな、と思っていたのです。

 

僕の行動を見て、理解してよ。

あなたの行動を見て、僕は理解するから。

 

この思考パターンで僕は出来上がっていて、それは僕の全て行動パターンを表しているようでした。

 

言わんでもわかるやん。

僕もそうするから。

 

一緒に暮している家族レベルなら多少わかるかもしれませんが、ましてや他人。

わかってくれという方が無理な話だと今ならわかります。(ただの我が儘でした。昔会ったみなさんすんません!)その為、あの看板は非常に合理的だな、と今でも思うんです。

idea

価値観の違い。

これは新しい発見でした。

諸々の思い出や記憶や教育や環境とかが自分と自分の価値観を作り上げてるいんだなぁって(一応)社会人となってから他人と生活するということで気づきました。

毎日、学生時代の下宿のそれとも違った新しい発見に満ちていたのです。何に対して価値を認めているかで、その人間の時間のかけ方がわかる気がしました。

僕はその殆どを食べること、飲むことに注いでいました。

彼は時間があると息をするかのようにベースを弾くかギターを弾いていました。

それを目の当たりにして、楽器が好きだとか音楽に対する情熱だとか、そんなもんは圧倒的に僕にはないな、と思ったのでした。

唐突に山崎まさよしのセロリが頭に流れ出しました。

 

単純に君のこと好きなのさ、ってところで現実に引き戻されました。
あー、こわ。
危うく変な妄想をしてしまう手前でした。。。

スタートしたばかりの共同生活で、彼は自分の家計が乱れないように極端な程の質素倹約もスタートさせていました。

元々極端な傾向があるので覚悟はしていましたが、朝起きるとこんなことがありました。

二階の部屋から降りるといつもなら起きている時間に同居人の姿がありません。

もしや寝坊?

と思い彼の部屋をノックしますが返事はありません。

・外出ちゅう

・就寝ちゅう

・ムフフ

そのいずれでもありませんでした。

hospital

ロシアで変な病気にかかって冷たくなっているのでは?

想像すると恐ろしくなってドキドキしてきました。

暗黙のルール的な感じで彼の部屋のドアを勝手に開けるわけにはいきません。

どうしようか悩んでいると玄関の扉がガラガラと開く音が聞こえてきました。

慌てて下へ降りると

『あぁ、おはようさん』

普段と同じ丸メガネでもしゃもしゃ頭の同居人がそこにいました。

良かった、生きてた。

と、勝手に安堵する僕は

「朝からどっかいってたん?」

と尋ねると

 

『トイレ。』

 

意味がわかりませんでした。

 

トイレなら玄関を上がったすぐ隣にあるのに?

 

脳みそ変な病気に侵されたか?

 

尋ねてみると、水道代が勿体無いので近くの公衆トイレまで用を足しに行った

ということだったのです。

 

衝撃を受けました。

 

と、同時に僕の思考パターンはすぐさまそれを咀嚼し始めました。

「俺も用足しに外へ行ってきたんだから、お前もトイレは外へ行けよ。」

そう勝手に解釈したのでした。

そうしてこれは浪費家木村に対する宣戦布告のように(勝手に)思えたのでした!

war

同居人は勝手に節約の為に外へトイレに行っただけなのに

僕はそれを完全なる挑戦状と捉え公衆トイレへひた走っていったのでした。(アホです)

 

引越しにまつわる精算をしなければなりませんでした。

同居人の所属するZEVEXのチームリーダーロシアから色々あってようやく帰国できました。

(そのリーダーはマレーシア・ボルネオ・タイ・ラオス・ベトナムとかのジャングルなど道のないところとかを時には車をバラしたり、また組み立てたりしながら4WDで走破するという凄まじいことをやってる人です。)

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それで少し落ち着いたようで一軒家にまつわる精算が彼からメールで送られてきました。

 

2005/3/28, Mon 03:16

申込金: 85,000

契約料残金:447,320

手数料: 89,250

——————-

合計: 621,570

——————-

/: 207,190

 

ほぼ2人で生活するにも関わらず、バンドメンバーでドラマーのアラジンは頭金を出すと言いました。

合鍵と2階の余ったひと部屋は彼のものにするということで、合計62万円をバンドメンバー3人で割るということになりました。

 

こうして正式に、2年契約でバンドメンバーとの共同生活がスタートしました。

そして2年かけて約21万円を毎月約8千円ちょっとを同居人に返済することとなりました。

家賃と水道光熱費、通信費などを併せて毎月約96千円が固定費としてかかることがわかりました。

これを2人で割って48千円が毎月は最低でも準備しておかなければいけないお金でした。

それに同居人への返済約8千円。

それにカードローンが3万円。

リボ払が3万円。

毎月約12万円が有無を言わさず消えていくお金として固定された瞬間でした。

カードローンもリボ払も自分で返済額は調整できたのですがなるべく決まった額を払うようにしようと決めました。

岐路

まずカードローンの残高が910,106ありました。

100万円きっちり借りてから早くも8回の支払いを経過して

毎月3万円返済し、合計24万円支払っているにも関わらず

89,894円しか返済していないという衝撃の事実を直視すると気を失いそうでした。

あとどれくらいの期間がかかるんだろう?

リボ払いも併せて、また自分の精神的なコンディションを翻っても

これ以上支払いを増額するのは今の僕には不可能なように思えました。

この時僕はレシートを見ることも振り返ることもしない男でした。

そのふた月ちょっと前に、勤務先の代表から言われたことがありました。

『木村くん、確定申告したほうがええで。』

なんだそら。

と、僕は思いました。

聞いたことはありますが、それって八百屋さんとかお店の人がするやつちゃうの?

位にしか思っていませんでした。

『木村くんの今の状態なら多少税金かえってくると思うで』

と、言われましたがまったく興味が持てません。

この時の僕は、そんなちまちまとしたお金を追っかけるより

ドカンと何か当てて一発逆転したい。

なので、それ以外全部面倒くさい。

ちょーだるい。

そんな風に思っていたのでした。

dream

とにかく一発当てたい。

しかし、新しいビジネスプランは浮かんでは消え、浮かんでは消え

予算的にも現実的ではないと言われ、だんだん意気消沈としてくる中で

ネットを介してデザインオーダーに応えるという日々を過ごしていただけなのでした。

結局机上のプランだけではダメだし、かと言ってプランがなければ持続的継続は出来ないのでした。

そして何よりアクションを起こすことが一番大事でした。

この時、何一つ前に進まなかった反省は今でも脳みそにズブリと突き刺さって抜けていません。

さてしかし、一発当てる技術も術もノウハウもない。

引っ越しをして、少しスッキリとした僕はようやく現在の置かれた状況や月々の膨れあがった返済と

一向に減る気配のないローン残高を改めて見直すことができました。

確定申告か。

嫌だな。

でも、少しはマシになるって言うし、今年度は確定申告をするか。いやするしかない。

やってみよう。

僕は促されるまま、それでも嫌々ながら税務署へ個人事業主の開業届を貰いに行くことにしたのでした。

ローン残高91万円。

リボ払残高20万円。

cash card

恐ろしいのはリボ払いは全く減る気配が見えないところにありました。

ショッピングリボで12万の買い物を毎月1万円支払いで設定すると

年率15.0%で支払い手数料が9,540円かかる計算になります。

しかし、恐ろしいのはその買い物だけで終わらない(終わらなかった)ことでした。

リボの未払い残高はじわじわ効いてきました。

年率15%はひと月で1.25%の負担。

残高が大きくなればなるほど手数料が大きくなり

減った実感が全くないのでした。。。

さて、どうしたもんだろう。

light

僕は極寒のロシアの海峡を渡る根性を持った節約マニア男の生態系を観察し

懐事情が極寒の僕がこの凍てついた経済状況を打破できるかヒントを探ることにしたのでした。

続く

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木村
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めぐれるの副編集長してる人。 静岡県浜松市出身、うなぎパイのとこです。 京都に来てはや20年以上。お酒とロックと夏が好き。 自由気侭なフリーランスで2児の父。